展示会後のステップメールが重要な理由とは?メルマガとの違いや適切な配信環境を解説

展示会で得た顧客を商談につなげるためにはアフターフォローが欠かせません。その中でも効果的な手段としてステップメールがありますが、きちんと活用している企業は少ないのではないでしょうか。本記事ではステップメールのメリット・デメリットから、展示会のアフターフォローとしてなぜステップメールが効果的なのかを解説します。

ステップメールとは

ステップメールとは、あらかじめ用意したシナリオに沿ってリードにメールを複数回配信する施策です。リードの検討状況に合わせて適切な情報提供のメールを段階的に送信し、リードの検討を促していくことが目的です。

ステップメールを活用すれば、リードへのフォローを一貫性を持って行うことが可能になります。営業担当者が見込みが低いリードをフォローしなくても、メールで効率的にアプローチすることで、商談実現の可能性向上につながります。

ステップメールとメルマガの違い

ステップメールとメルマガ(メールマガジン)の違いには、メールの配信タイミングや内容、件数が挙げられます。

まずステップメールは展示会の後やWebからの資料ダウンロードを申し込んだ後すぐに配信を開始し、その後も数日〜数週間の短いスパンで複数のメールを送信していきます。内容は、リードの検討フェーズに合わせて徐々に情報を提供し行動を促していくことが特徴です。

一方メルマガは、企業が定期的に一斉に情報を配信する単発的な施策のことです。新商品のリリースやセールの開催などに合わせて、半月ないしひと月に1回程度配信するものが多いといえます。

基本的に内容は1回で完結し、ステップメールのようなシナリオはありません。またリードの検討フェーズごとに個別の内容が送信されるわけでなく、全員に同じものが送られるのも特徴です。

ステップメールのメリット

ステップメールには、以下のようなメリットがあります。

リードを育成できる

ステップメールの大きなメリットには、リードの検討フェーズに合わせて情報を段階的に提供することで、徐々に検討フェーズを引き上げる(=リードを育成する)ことが挙げられます。いきなり商談を打診するメールを送るのではなく、役に立つ情報を提供することで信頼関係を築き、自社商品の概要やメリット、最新情報などを徐々に認知してもらうことで、商談や製品の購入につなげていきます。

個別フォローの手間を減らせる

MAツールを活用すれば、設定したシナリオに基づきステップメールを自動で配信することができます。個別で営業担当者がフォローすると対応に個人差が発生しますが、ステップメールを活用すると、一貫した対応を漏れなくスピーディーに実行することができます。

効果的な情報提供が可能になる

MAツールを活用してステップメールを配信すると、リードの行動や関心に合わせてシナリオを設定することもできるため、より効果的なメールを配信することができます。

例えば、リードが特定の業界の導入事例をテーマにしたメールを開封していれば、関連するセミナー情報のメールやホワイトペーパーを送るといったことが可能です。

まずはシンプルなシナリオからスタートし、自社のコンテンツを増やしながら、シナリオの分岐も増やし、配信した結果を見て次のシナリオを調整するといったPDCAのサイクルを細かく回していくことが重要です。

ステップメールのデメリット

ステップメールのデメリットとしては、配信に至るまでの準備に手間と時間がかかることが挙げられます。リードのペルソナやバイヤージャーニーをふまえてシナリオを考案し、文面やコンテンツを決めなければならないため、通常のメールよりも作成は難しいといえるでしょう。

また、定期的な見直しや改善という手間もかかります。送っているステップメールの情報が古いものでないか、定期的に最新の内容に差し替えなければなりません。また配信後の結果を分析し十分な効果が得られていなければ、シナリオや文面を練り直す必要も生じます。

展示会とステップメールの相性が良い3つの理由

展示会とMAツールを活用したステップメールは相性が良いといわれています。その理由には以下の3つが挙げられます。

展示会終了後すぐにフォローを開始できる

前もってシナリオを作成し、MAに登録をしておけば、展示会終了後すぐにステップメールを配信でき、すみやかにリードのフォローをスタートできます。競合に遅れを取ることなく多くのリードとの関係を構築できます。

また、リードにとって自社の印象が鮮明なうちに連絡を取ったほうが良いのはいうまでもありません。その観点でも、スピーディーにメールを配信できることは大きな魅力だといえるでしょう。

また先に述べたように、ステップメールの特徴にはリードを将来の顧客として育てられる点が挙げられます。展示会で伝え切れなかった自社商品の情報を少しずつ知ってもらうことで、商談実現の可能性を高めていきます。

自動配信で労力を削減できる

ステップメールをMAツールで事前に配信設定することで、「1通目のメールの1週間後に2通目のメールを配信する」といったことが可能なため、フォローする労力を大幅に削減できます。

とくに昨今オンライン展示会の増加により、現地に行かずとも展示会に参加できるようになりました。その結果リードの獲得数も増えたもののエンゲージメントが低いため、これまで以上にステップメールでの効率的なアプローチが有効となっています。

継続的なフォローアップが可能

展示会で得たリードとの商談を実現するには、アフターフォローを地道に継続することが重要です。なぜなら展示会来場の目的は9割以上が情報収集だというデータもあり、全体的に「今すぐ」のニーズが薄いためです。

ステップメールによって、そうしたリードとも効率よく接点を持ち関係を構築できれば、商談件数を増加させられます。手間を最小限に抑えながらチャンスにつなげられますので、展示会における費用対効果は高いといえるでしょう。

展示会のアフターフォローについてより詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

展示会のアフターフォローで商談化率をアップさせる方法2023-03-31

効果的なステップメールの作り方は?手順やシナリオのテンプレートなどを紹介2023-06-15

ステップメールの配信に適した環境とは

ステップメールの配信には、マーケティング施策を自動化するMAツールを用いるのがおすすめです。MAツールの多くは顧客管理のCRMツールと連携できますので、展示会で獲得した名刺情報をCRMに取り込んでステップメールを配信することで、その後営業がリードをフォローする際にもどんなメールに関心を持っていたのかが情報連携しやすくなります。

リードがステップメールを「開封」または「クリック」したというデータが蓄積されるからです。

ステップメールはあくまでリードを育成するための手段のため、その後実際に商談につながったか・受注につながったかといった結果まで見られる環境にすることが理想です。

ステップメールを活用し、潜在的なリードを商談に導こう

ステップメールによる継続的なアプローチによって自社の商品・サービスがリードの目に留まり、興味を持ってもらえれば、商談につながる土壌づくりも効果的に進められるでしょう。

ただし、中には何度も配信されるメールを不快に感じる人がいるのも事実です。そのため、自社の宣伝に固執するのではなく、本当にリードの役に立つ情報を提供することを心がけましょう。

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