電話や飛び込みに頼らない営業手法【2020年11月ウェビナーレポート/株式会社イメジン松木様】

2020年11月19日、BtoB向けフォーム営業代行サービス「カイタク」を運営する株式会社イメジン(以下イメジン)代表取締役松木氏と弊社トライエッジ代表取締役CEO中野で共催ウェビナーを行いました。前半は松木氏より「電話や飛び込みに頼らない営業手法」と題し、コロナ禍でも有効な商談の獲得方法やオンライン営業で成果を出す方法、勝ちパターンの見つけ方などについてお話しいただきました。当日のウェビナーで公開された内容について、レポートにてご紹介します。

 

コロナによる営業活動への影響

新型コロナウイルスの流行により、イメジンの取引先では下記のような声がありました。

  • 今まで飛び込みが営業活動の中心だったが、コロナでそれもできず困っている
  • テレアポを行おうと思っても担当者が在宅勤務で不在のことが多い、受付で繋いでもらえない

イメジン社内でもこれまでは対面による商談が多かったものの、コロナ禍以降は金額が大きいものも含めて9割以上の商談をオンラインで行っています。

 

在宅勤務・テレワークの状況

現在、テレワークの増加にともない商談がオンライン化し、統計上でもそのような変化が見られます。その結果、新規開拓の営業手法も変わってきました。従来はテレアポ・飛び込み・セミナー・展示会による新規開拓が主流でしたが、コロナ以降は広告・メールのDM、フォーム、コンテンツによるオンラインマーケティングが重要になってきています。また、BtoBでもコロナを契機としてオンライン営業が重要になってきました。

 

コロナ禍でも有効な商談獲得手法

一般的な商談の獲得手法は、下記の4段階にて行われます。

  1. 広告などでリードを獲得する
  2. リード育成(ナーチャリング)、課題感の抽出
  3. 商談(訪問、Web)
  4. 成約(成約につながらなかった場合においてもフォローアップを行う)

しかし、現在では、営業活動全般においてオンライン対応が必要となり、1のリード獲得と3の商談に大きな変化が見られました。これまで展示会やセミナーで行っていたリード獲得はWeb広告やウェビナー、ダイレクトメールが中心となり、対面で行っていた商談はオンラインへと変化しました。

特にリード獲得については大きく変わってきたと感じます。従前とは種類も性質も異なり、展示会がWeb広告、飛び込み営業や電話がダイレクトメッセージングと、マーケティングの手段が変化しています。

一方オンライン商談においては、ZoomやマイクロソフトのTeamsなど必要なツールを導入しフローを変更すれば良く、慣れればある程度問題なく対応できます。2020年2月以降はオンライン商談をメインに行っていますが、現場の営業メンバーも徐々に勘所を取り戻し、慣れることができました。売上の数字も従前と大きく変わらず取れている状況です。

 

オンラインで成果を出す営業手法とは

コロナ禍におけるオンラインでのリード獲得方法はさまざまで、大きくプッシュ型(ダイレクト型。テレアポ、DMなど)とプル型(Web広告、コンテンツマーケティングなど)に分かれます。

プッシュ型手法は、接点を自分たちで作り出す地道な方法で、仮説検証初期に適しています。メールマガジンのクリック率など直接反響が取れるため、商談前の反応を見ることが可能です。手間はかかるもののコストが最小限に抑えられるため、まだ販促の勝ちパターンが見つけられておらず、これから仮説検証をしていく企業に向いています。

プル型手法は、成果の拡大期に適しています。広告やコンテンツ制作など予算をかけやすい半面、自分たちのターゲットが明確でない、仮説が立てられていない状況で手を出すと膨大なコストがかかってしまいます。

 

勝ちパターンを見つける

オンライン・オフライン双方とも、自社製品・サービスの勝ちパターンを見つけることが重要です。ターゲットどんなお客様を狙うのか)と訴求彼らにどういった価値を提供していくのか)が見えると、必然的に「売れる」ようになり販促活動が成功します。まず商材があって、ターゲットと訴求があり、その先に販促手段があるイメージです。

実際には、さまざまな販促手段を試しながらブラッシュアップしていきます。すぐに当たりを見つけるのは難しいので、数ヶ月ほど時間をかけ、いろいろな手法を試しながら勝ちパターンを探していくと良いでしょう。自社や支援先企業の様子を見ていると、ターゲットと訴求の組み合わせで6〜8パターンほど試しているケースが多いようです。

ターゲットではリスト訴求ではライティングが重要です。この部分に対して仮説を持ってトライし、実行後計測、改善をしていく、つまりPDCAを回していくようにすると、成果が出やすくなります。これらを根気強く続けていくことが大切です。

 

ターゲティングと訴求について解説

先ほども述べたとおり、オンラインでのプッシュ型マーケティングでは、ターゲティングと訴求が要になります。この二つに焦点を当て、詳しく説明していきます。

 

ターゲティングは1000〜数千ぐらいのボリュームで

ターゲティングは、細かすぎても粗すぎても成果が出にくくなってしまいます。ターゲティングが細かすぎると、母数が少ないため効果や反響が乏しく、改善策を打ちづらいです。一方で、粗すぎるとその分メッセージが汎用的になり、訴求が甘くなってしまいます。

理想は、そこそこには絞れているが細かすぎないターゲティングです。効果検証の段階では、1000〜数千ぐらいの人が対象になるようにリストを絞り込むのがちょうどいいでしょう。

 

ライティングは“型”を使ってトライアンドエラー

オンラインで営業活動を行う際、下記のようなライティングの型を適用した構成でセールスレターを作成すると効果的です。

  1. 価値提案:自分のサービスがどんな価値を提供しているのか具体的に伝える
  2. 根拠・説得情報:上記価値提案の根拠、説得材料となっている情報(事例や仕組みの解説)を提供
  3. オファー:「今」問い合わせるメリットを伝える(限定のキャンペーンや季節性のある内容など)
  4. 行動提案:商談・資料ダウンロードなどネクストアクションを明確に伝える

この中でも一番大事なのが、冒頭部の価値提案です。ダイレクトマーケティングの場合こちらからメール等を送りつける形になるので、読み手からは最初の数秒で読むか読まないかを判断されてしまいます。ここでお客様の価値につながる具体的なメリットを提示する必要があります。

文章の冒頭部では、具体的に競合他社との差別化の要因を出しましょう。たとえば「◯日で納品ができる!」など売りになるポイントをはっきりと打ち出すようにします。必要としている人にここがきちんと伝われば、最後までメールを読んでもらえることが多くなります。

中段では、他社より納期が早くできる理由やお客様の声など、最初に提示したメリットの根拠となるものを紹介します。そして最後には、明確なメリットとしてのオファーを書きます。

お客様に刺さる組み合わせは、ライティングの型を使ったからと言ってすぐ見つかるわけではありません。さまざまな表現や訴求でトライアンドエラーを繰り返していく必要があります。

 

ターゲット×訴求で効果検証、オンライン営業活動の勝ちパターンを見つけよう

コロナ禍において法人営業もオンラインが主流となり、特にリード獲得に大きな変化をもたらしました。オンラインでの新規獲得では、プッシュ型とプル型の営業手法がありますが、このセミナーでは、まだ認知度の低いサービスで有効なプッシュ型(ダイレクト型)のオンライン営業活動において詳しく解説してきました。

オンラインでのプッシュ型営業では、1000から数千程度のターゲットに対して、明確な価値提案のある訴求を行っていくことが重要です。このターゲットと訴求の組み合わせを6〜8パターンほど用意し、仮説検証しながら勝ちパターンを見つけていくと、オンラインでの営業活動においても大きな成果を納めることができます。

また、オンラインでの営業活動を行う際には、Zoho CRMを使った営業の案件や進捗、売上管理がおすすめです。Zoho CRMを営業に生かすための導入支援については、ぜひトライエッジにお問い合わせください。