CRM導入の成功に必要な、たった一つのこと

こんにちは。株式会社トライエッジの代表取締役、中野三四郎です。これまで私は、数多の企業様のCRM導入をサポートしてきました。そこで感じたのは、CRMを導入するのにもっとも必要なのは強い意志だということ。「これ!」と決めたら現場の反発をもろともせず軌道に乗るまで推し進める覚悟こそ、CRM導入の成功に一番大切なことなのではないか、と思っています。今回は、なぜそう思うのかについて、私自身の経験をもとに解説します。

 

使う人の声を聞いてはいけない

トライエッジは、Zoho CRMやその他Zohoの関連システムの導入・運用をお手伝いをメイン事業にしています。そして、私自身がこういった営業支援系システムの仕事に関わったのは2001年から。かれこれ18年ほどCRMに関わっているのですが、仕事を通じて感じたことは、「CRMを導入するときに、実際に使う人達の声を聞いてはいけない」ということです。

それは、すなわち、「業務を遂行するために必要な業務フローを明確にするためのヒアリングは必要だが、現場からの要望を聞いてしまうと結局運用ができない」ということ。

CRM導入に必要なのは、経営者や営業責任者が【導入をやり遂げる強い意志】を持つこと、これに尽きます。

 

クレームは一過性のもの。導入は「押し切る覚悟」が重要

私が新卒で入った会社は営業マンが数百人単位で在籍する会社で、そこでは紙の企業台帳を使って営業活動をしていました。重たい紙のファイルを持って日々営業活動を行い、営業記録も紙の台帳に直接記入をしていたのです。

私はその会社でマーケティング部門に配属され、そうした紙台帳をすべて電子化し、営業の記録を電子端末に移行するプロジェクトを仕切ることになりました。紙の台帳が電子化されれば、顧客のデータや営業活動のデータもデジタル化され、営業施策やマーケティングの施策がやりやすくなります。システムは多額の費用をかけて開発され、営業現場への導入を行いました。

そこで待っていたのは、営業現場からの大ブーイングでした。

「端末を取り出して自分の顧客を呼び出し、そこにタッチペンで必要な情報を入れる」

この作業は、紙の台帳に比べて時間がかかり、営業マンにとってはかえって非効率だったからです。

自分自身の細かな営業記録を残すことは、営業マンに対する管理を強めることにもなり、非常に現場からの反発が大きかったことを記憶しています。同期入社の同僚からは、システムの担当者である私に対して、様々なクレームを投げつけられたことを今でも覚えています(笑)。

ところがその後、導入をして一定期間がたつと、クレームを耳にすることが少なくなって来ました。営業マンたちが操作に慣れ、作業時間があまりかからなくなってきたのです。さらに顧客情報やマーケット情報が端末で確認できるようになって、営業活動に非常に役に立つツールになっていきました。

最終的には「このツールがなければ、営業活動を行えない」「紙の企業台帳にはもう戻れない」という意見が大半を占めるようになったのです。

当時の営業の責任者たちは、営業現場からのクレームも想定しつつ、一過性のものであると割り切って、導入を押し切りました。結果、システムを完全に運用に乗せることができたわけです。

 

現場の声に流されず導入と運用をやりきることが重要

CRMの導入を考える場合、現場からの反発は必ず起こります。

時折、CRMの導入を検討しているお客様で「営業現場に実際にCRMを触ってもらったら、使い勝手が良くないという声が挙がった」という声を耳にしますが、これは当然です。

大半の方は、これまでと業務が変わることを嫌がるからです。

それぞれの営業マンが手帳やEXCELで顧客管理をしている会社も多いですが、そういった場合、CRMを導入することによって業務効率は一時的に落ちることがあります。システムの習得に時間を割かねばならぬ上、入力に手間がかかるためです。

大切なのは、そういった声に流されることなく、導入と運用を躊躇なくやりきることです。それが、結果的に短期間でCRMを起動に乗せていくことにつながっていくのです。

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